刑務所作業製品販売所へ行ってみた!
「刑務所作業製品」をご存じだろうか?
刑務所では、再犯を防ぐための社会復帰のために、職業訓練を行っている。
そして、そこで作られた製品は、刑務所併設の販売所以外にも、イベント会場やネットにて販売されている。
工芸品や家具など、いろいろな種類があって楽しい。
職業訓練として行われているため、作業費は時給数十円、ほとんどが材料費であるからほしいものがあったらとてもお得である。プロの職人が指導しているので、もちろん「素人の工作」ではなく製品はたしかである。
それに、材料費は税金であるから、原価代を補てんすることにもなる。
受刑者への職業訓練は、本人が社会生活を営めるようにすることももちろんであるが、社会にとっても再犯を防ぐために大切である。
「犯罪は自分には関係ない」と思うだろうか?
ずいぶん前ではあるが、私の大学での専攻は刑法と犯罪学だった。
判例を調べると、恵まれない環境で育ち、誰かが救いの手をさしのべる機会もなく、そのまま犯罪に手を染めた人もいる。(恵まれない環境に育った人すべてが犯罪をするわけではないが、自分もそういった環境に生まれる可能性はあった。)
犯罪というと、強盗や殺人・傷害を思い浮かべるだろうが、交通犯罪(引き逃げなど)や、経済犯罪(詐欺や横領)など、誰でも塀の向こうにおちる可能性はゼロではないのだ。
囚人の制作したものは、イヤだろうか?
さて、今回は、東京都文京区の区役所やホールが入居しているビル、文京シビックセンターのオープンスペースで行われていた。
こちらは府中刑務所で作られたコインケース。
琉球びんがたのコースター。もちろん沖縄刑務所での制作品。
琉球びんがたは沖縄の工芸品で、通常とても高価。しかしこちらは1枚200円ちょっと。これを購入。
精巧な彫のはいった整理たんす。(20万円程度)。注目は「とって」の部分で、彫りの模様の一部をへこませて作っている。もっとも来場者の注目を集めていたひとつ。
ほかにも屋久杉の一枚板のテーブル(50万円程度)もあった。もちろん数万円の一般の家具も多数あり。
残念ながら狭い部屋の事情で購入かなわず。
近くに販売所があったら、一度行ってみてください。
CAPICとは-CAPIC ~キャピック 心をこめた 手づくりの逸品~
販売所以外にも、矯正展といったイベントでも出しているが、ネットで調べると情報のありかがばらばらで、私の今回行った矯正展は、法務省にもCAPICにも載っておらず、文京区にのみ載っていました。わかりにくいので、どこかにまとめたHPを作ると認知もすすむし来場者も増えると思うのだけど。