「勇気凛々」りんこのブログ

長年勤めた外資系の会社をいきなり退職して会社員脱出!日々思ったことを書いています。

昼食会で20人余、現金で集金。現金払いとカード払い、どちらにしますか?

「あ、私もう、会社員じゃない」

と思った出来事がある。

趣味で着物の着付けを習っているのだが、その昼食会があった。広尾のイタリアン、アンティキサポーリというお店。イタリア通もうならせる、プーリア料理の有名店である。

先生が持っているいくつかの教室の生徒たちが集まって、昼食を楽しみ、デザートも終わってそろそろお開き。

こういう場合、私は集金をすすんで手伝う。

「元銀行員なので、お金数えるの得意なの。」

恐縮される方にも、「大丈夫です。お金大好きなんで!」と言うと笑って安心してくださる。

そして幹事の方へ全部のお金が集まる。消費税が導入されてから、こういう場合、本当にややこしくなってかつ小銭が増えた。今回もごたぶんにもれず、沢山の小銭が。

その時、幹事の方が、その現金をしまいこみ、「お店の人に悪いから、カードで払う。」と言って、レジに行かれた。

皆さんは、どう思うだろうか?

ランチは通常、リーズナブルに設定されている。お客様にお店の食事内容を知ってもらう「そのレストランにとってのエントリー」のため。回転は1回だし、ドリンクをあまり飲まないから、利益率が低くなる。

カードで支払うと、レストランはカード会社に手数料を支払う。一人約5000円のランチ20人分で10万円。カード手数料、4%(少な目)としても4000円。そのうえ、レストランにカード会社からそのお金が入金されるのは後日。その間、レストランは資金繰りをしなければならない。

一方、現金で支払った場合は、バイトのレジ係が、例え数えるのに5分かかったとしても、時給1200円だったとして100円。しかもその100円は、どちらにしろバイトに支払う100円だ。顧客から受け取った10万円、手元に現金があるのだから、それはすぐに、材料の仕入れや光熱費や人件費に使える。

「バイトの仕事を増やしちゃわるい」と思うのか、「お金をお店のランニングに使ってほしい」と思うのか。

私だったら、自分の手持ちと周囲の友人とで手分けしてできるだけコインを減らしてからレジに行きますね。バイトの仕事云々ではなくて、この場合、「現金」で「スマート」に支払いたいし、カード会社に儲けさせるより、お店のランニングコストにあててほしいから。

 

ところで、私はお酒は好きながらもあまり量は飲めない。

だから若い頃は、お店で「お水で結構です」と食事だけを楽しむ、ということもよくあった。しかし「そこそこのお店の夕食の場合はドリンクを頼むのがマナー」だと知ってからは、ソフトドリンクでもよいので注文することにしている。

リーズナブルな料金でいい雰囲気のお気に入りのレストランは、なくなってほしくない。そういうレストランでは、ランチは現金で払い、夕食はドリンクを注文する。

小さいことだが、顧客は「態度」で意見を投票しているのである。

そして、それは、結局「私の」そして「みんなの」ためになる。人を連れて行って喜ばれるお店をひとつ、キープすることが出来るのだから。

それに、さきほどの話で、バイトが辞めてもお店は残るが、お店がなくなったら、バイトの働く場所も一緒に消えてしまうのだ。働く場所は多い方がいいに決まっている。